2分の1成人式とは
成人の半分の年齢である10歳を子どもの成長の一つの節目として捉え、 子供達が今まで生きた10年間を振り返ると共に、自らの将来を考える場としてイベント的な取組を実施する。
「2分の1成人式」の対照となる10歳は、成人(20歳)までのちょうど
半分に当たる区切りのよい時期であるというだけでなく、
一説によれば、「私」という意識が芽生える時期、自他の分離を感じるようになる時期、自立心が芽生える時期、であるとされている。
10歳頃の時期は子ども達は異議を感じれば動かなくなる時期
友人志向が高まり、親や教師へ批判的な傾向も芽生える時期に当たる。
しかし、この時期に‘自分達で作った集団’を管理する、又は共生する能力を身に着けていく、つまり自立へ向けての重要なステップともなる集団活動であるとも言え、社会人になる為に必要な成長でもある。 そして大人(親)がこれを理解し、この枝分かれの時期を子供達と大人(親)とが共に軌道を正していく目的もあるとされている。
節目となる時期に、子どもたちが今までの自分が成長してきた過程を振り返るとともに、自分の将来をイメージし、それに向けて今後どのように生きていくのかを考える
自他の命を大切にする思いや、周囲への感謝、将来の夢に向けた決意など
「自立」のきっかけを掴もうとしているデリケートな時期に、将来に向けての希望を抱かせるような場を設ける
未来からの視点で今を見つめることで
“現在在るべき自分”を見つめなおす。
自分史を刻み未来を創ろう!
未来年表の製作
未来の目標と達成への道筋を具体的に立て、自分自身を客観的に捉える。それぞれの夢をもつ仲間と共有し、周囲のサポートと自身の力で悩みや障壁を克服し前進できる環境を構築する。
① 叶えたい目標 [ スポーツ・仕事・家族・体・心 等] (大分類)
② ①の為の複数のステップ(小分類)
③ ①・②に時間軸を設定して具体的な内容に年号を設定する。
④ 目標に向かう際に起こりうる障壁・リスクを具体的に考える
小分類も含め達成予定年には乗り越えなければならない障壁についてや実際に具体的な将来のビジョンを設定した現在の心境・約束・今後に向けたエール等、未来の自分や家族・仲間に宛てたみらい手紙を書く。(実際にお届けします)
10人程のグループで内容を発表し、それぞれの内容を共有し肯定的に意見交換する。
夢に向かって先ず10人以上のサポーターをつくる。
出席した方々の意見
- 子どもの成長を改めて確認する場となった
- 自らの子育てを振り返る機会となった
- 子供はまだまだ成長を続けていく、そんな姿を影で支えながら自分自身も成長して行きたい
- 思春期や反抗期を迎える前に、成長を素直に喜びあえる機会が持てて良かった。
- 自分の意志で行動し、自分の言葉で思いを伝えることができるまでに成長した子供にとって、今までの10年やこれからの10年を考えられるよい機会になったと思う。
- 普段口にする事はなくても、手紙を交換する事で相互の気持ちを再確認できました。
- 子供にとっても自分を見つめるよい機会になったと思います。
- クラスが一つになって盛り上がっているのを見て、殺伐とした話題ばかりを気にせず、親も子も仲間の大切さや良さを重視すべきだと考えました。
子供たちの成長を確認できる機会だけではなく、親が自らの10年間の子育てを振り返る機会としても捉えることができる。そのような事から考えると「2分の1成人式」とは大人達と子供達が共に考え、学び、楽しむ機会と総括できる。